IBS混合型ガイド|便秘と下痢を繰り返す原因・食事戦略・排便日誌の活用法|Sereni
📚 この記事は 過敏性腸症候群(IBS)完全ガイド の一部です。食事・仕事・旅行・メンタルなど、他のテーマもあわせてご覧ください。
IBS混合型ガイド|便秘と下痢を
繰り返す毎日との向き合い方
「今日は下痢?便秘?」予測できない腸をマネジメントする方法
朝は便秘でお腹が張り、午後になると突然下痢に切り替わる。数日間の便秘が続いたかと思えば、堰を切ったように下痢が始まる——。IBS混合型(IBS-M)は、下痢型と便秘型の症状が交互に、あるいは不規則に現れるタイプです。Rome IV診断基準では、排便の25%以上が硬い便で、かつ25%以上が軟らかい便である場合をIBS-Mと分類します。
混合型の最大の難しさは「予測ができないこと」です。下痢型なら下痢への備えを、便秘型なら便秘への対策を立てればいい。しかし混合型は次にどちらが来るかわからないため、対策が立てにくく、日常生活へのストレスが他のタイプより大きくなりがちです。
この記事では、混合型のメカニズム、下痢型・便秘型との対策の違い、そして「予測できない腸」をマネジメントするための食事・生活習慣を解説します。
📋 この記事の内容
1. IBS混合型とは?——下痢型・便秘型との違い
2. なぜ症状が交互に現れるのか
3. 混合型の食事戦略——「どちらにも対応する」考え方
4. 排便日誌で自分のパターンを見つける
5. 予測できない日の備えとしてのSereniの吸水パンツ
6. よくある質問
7. まとめ
IBS混合型とは?——下痢型・便秘型との違い
IBSはRome IVで4つのサブタイプに分類されます。IBS-D(下痢型)は軟便・水様便が主体、IBS-C(便秘型)は硬い便・排便困難が主体、そしてIBS-M(混合型)はその両方が交互に現れます。4つ目のIBS-U(分類不能型)はどのパターンにも該当しないケースです。
日本のIBS患者における混合型の割合は約25〜30%とされています。下痢型(約30〜35%)に次いで多く、決して珍しいタイプではありません。しかし「下痢と便秘の両方に悩んでいる」と医師に伝えると、症状が曖昧に聞こえてしまい、適切な診断や治療に時間がかかるケースもあります。
💡 混合型は「変化する」:IBSのサブタイプは固定ではありません。下痢型だった方が年月とともに混合型に移行したり、ストレスの強い時期に混合型が下痢型寄りになることもあります。現在の状態に合わせて対策を調整していくことが大切です。
なぜ症状が交互に現れるのか
混合型のメカニズムは完全には解明されていませんが、有力な仮説は「腸管運動の振り子モデル」です。腸の蠕動運動は交感神経(ブレーキ)と副交感神経(アクセル)によってコントロールされていますが、IBS-Mの方はこの切り替えが極端に振れる傾向があります。
便秘のフェーズでは蠕動運動が低下し、便が大腸に長時間とどまって水分が過剰に吸収されます。その結果、硬い便が蓄積。そしてある時点で腸が「溜まりすぎた」と判断して蠕動運動が一気に活発化し、十分に水分を吸収できないまま便が排出される——これが下痢のフェーズです。
この「ブレーキの効きすぎ→急加速」のサイクルにストレスが拍車をかけます。IBSを悪化させる思考のクセでも触れていますが、「次はどっちが来るかわからない」という不安そのものが自律神経をさらに不安定にし、症状の振れ幅を大きくします。
混合型の食事戦略——「どちらにも対応する」考え方
混合型の食事管理で陥りがちなのが、「便秘のときは食物繊維を増やし、下痢のときは減らす」という対症的な切り替えです。一見合理的ですが、食事内容を頻繁に変えること自体が腸への刺激になり、症状の振れ幅をさらに広げてしまう場合があります。
混合型に最も適しているのは、低FODMAP食をベースにしつつ、食物繊維の「種類」を選ぶ戦略です。不溶性食物繊維(玄米、根菜類)は便秘時には有効ですが、下痢時に腸を刺激して悪化させます。一方、水溶性食物繊維(オートミール、バナナ、にんじん)は便に水分を含ませて柔らかくしつつ、下痢時にはゲル状になって便を固める——つまり、どちらの状態にも穏やかに作用します。
✅ 混合型のベース食事ルール:白米を主食にし、水溶性食物繊維を意識的に取り入れ、高FODMAP食品を避ける。この「一定の軸」を保つことが、腸のリズムを安定させる第一歩です。IBS外食メニューガイドも参考にしてください。
排便日誌で自分のパターンを見つける
混合型は「予測できない」と感じがちですが、2〜4週間の排便日誌をつけると、実は一定のパターンが見えてくることがあります。記録すべき項目は、排便の時刻、便の硬さ(ブリストルスケール1〜7)、食事内容、ストレスレベル、睡眠時間の5つです。
たとえば「月曜〜水曜は便秘気味、木曜以降に下痢が来る」というパターンや、「外食の翌日は必ず下痢になる」という因果関係が浮かび上がることがあります。パターンがわかれば「今日は下痢が来そうな日」と事前に備えることができ、予測不能感が大幅に軽減されます。
IBSモーニングルーティンガイドで紹介している朝の習慣(起床後の白湯、軽いストレッチ、時間に余裕を持った排便タイム)も、腸のリズムを整えるのに役立ちます。排便日誌と組み合わせることで、自分の腸を「マネジメント」する感覚が生まれます。
予測できない日の備えとしてのSereniの吸水パンツ
混合型IBS最大のストレスは「今日がどっちの日かわからない」ことです。便秘が数日続いた後に突然下痢が始まるタイミングは予測が難しく、外出中や仕事中に症状が切り替わると対応が追いつきません。「下痢が来そうな日」だけでなく「便秘から切り替わりそうな日」にも備えておくことで、予測不能感からくるストレスを軽減できます。
IBS対応モデル|100ml前開きコットンタイプ
Sereniの最大吸水量モデルです。お尻まで広範囲をカバーするパッド設計で、便秘フェーズから下痢フェーズへの「切り替わり」が突然来ても、液状便の水分を吸収してズボンへの染み出しを防ぎます。排便日誌で「そろそろ切り替わりそう」と予測できる日に履いておくと安心です。
⚠️ 100mlタイプは大量の下痢をすべて吸収することはできません。トイレに間に合わなかった際に、液状便の水分を吸収しズボンへの染み出しを軽減する「お守り」としてご活用ください。より安心したい方は、市販の吸水パッドとの併用をSereniはおすすめしています。
よくある質問
Q. IBS混合型に効く薬はありますか?
混合型は下痢と便秘の両方に対応する必要があるため、薬の選択が難しいタイプです。腸管運動調整薬のトリメブチン(セレキノン)は蠕動運動が亢進しているときは抑制し、低下しているときは促進する「双方向性」の作用があり、混合型に処方されることが多い薬です。整腸剤(ビオスリー、ミヤBMなど)も腸内環境の安定に役立ちます。いずれも医師の処方に基づいて服用してください。
Q. 混合型は下痢型や便秘型より治りにくいですか?
「治りにくい」というよりも「対策が複雑」というのが正確です。下痢型なら止瀉薬、便秘型なら便秘薬という単純なアプローチが使いにくいため、食事管理・ストレス管理・排便日誌などの行動療法がより重要になります。逆に言えば、生活習慣の改善で最も効果を実感しやすいタイプとも言えます。
Q. ブリストルスケールとは何ですか?
便の硬さを7段階で分類する国際的な指標です。1(硬いコロコロ便)〜7(水様便)まであり、3〜5が正常範囲とされています。排便日誌に番号を記録するだけで、自分の便の傾向を客観的に把握できます。消化器内科の受診時にも共通言語として使えるため、記録しておくと診断がスムーズになります。
まとめ
IBS混合型は「予測できない腸」との闘いです。便秘と下痢が交互に現れるメカニズムを理解し、水溶性食物繊維を軸にした食事戦略と排便日誌による自己モニタリングで、少しずつ「予測可能な範囲」を広げていくことが改善の道筋です。完全なコントロールは難しくても、パターンを把握し、備えを持っておくことで、症状に振り回されない日常を取り戻すことができます。
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「次はどっちが来るかわからない」という不安への認知的アプローチ。
📚 参考文献
- Lacy BE, et al.(2016)"Bowel disorders." Gastroenterology, 150(6): 1393-1407 — Rome IV診断基準によるIBSサブタイプ分類(IBS-D/C/M/U)
- Drossman DA(2016)"Functional Gastrointestinal Disorders: History, Pathophysiology, Clinical Features, and Rome IV." Gastroenterology, 150(6): 1262-1279 — IBSの病態生理と腸管運動の調節機構
- Halmos EP, et al.(2014)"A diet low in FODMAPs reduces symptoms of irritable bowel syndrome." Gastroenterology, 146(1): 67-75 — 低FODMAP食の有効性


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