【メンタルケア】IBSとメンタルヘルス | 認知行動療法・カウンセリングの効果
【メンタルケア】
IBSとメンタルヘルス
認知行動療法・カウンセリングの効果
📢 この記事について
この記事は、IBSとメンタルヘルスの関係についての一般的な情報提供を目的としています。
深刻なメンタルヘルスの問題がある場合は、必ず専門家(心療内科、精神科、臨床心理士)に相談してください。この記事は医療行為やカウンセリングの代替にはなりません。
「ストレスがかかると必ずお腹が痛くなる」
「IBSは気の持ちようだと言われた」
「メンタルが弱いから病気になったのか」
過敏性腸症候群(IBS)は、「病は気から」ではありません。IBSは、脳と腸の双方向のコミュニケーション(脳腸相関)が乱れることで起こる、れっきとした病気です。
このガイドでは、IBSと心の関係、認知行動療法(CBT)、マインドフルネス、瞑想、カウンセリングについて、科学的根拠と実践的な方法を詳しく解説します。
🧠 IBSと心の関係(脳腸相関)
脳腸相関とは
脳腸相関とは、脳と腸が双方向に情報をやり取りしている関係のことです。脳がストレスを感じると、腸に信号が送られ、腸の動きが変化します。逆に、腸の不調が脳に信号を送り、不安や抑うつを引き起こすこともあります。
脳から腸へ
- ストレス:脳が「危険だ」と感じる→腸に信号→腸の動きが激しくなる(下痢)または遅くなる(便秘)
- 不安:脳が「不安だ」と感じる→腸に信号→腸が敏感になる(腹痛、便意)
- 緊張:脳が「緊張している」と感じる→腸に信号→腸の動きが乱れる
腸から脳へ
- 腸の不調:腸が「痛い」「不快」→脳に信号→脳が「不安だ」「憂鬱だ」と感じる
- 腸内細菌:腸内細菌が脳に影響を与える(セロトニンの90%は腸で作られる)
- 炎症:腸の炎症→脳に信号→気分の落ち込み
IBSの悪循環
ストレス → 腸の症状 → 「またお腹が痛くなるかも」という不安 → さらにストレス → 症状悪化 → 不安が増す
この悪循環を断ち切るには、メンタルケアが不可欠です。
❌ 「病は気から」ではなく「脳と腸の問題」
IBSは「気の持ちよう」ではない
「IBSは気の持ちようだ」「メンタルが弱いから」と言われることがありますが、これは間違いです。IBSは、脳と腸の双方向のコミュニケーションが乱れることで起こる、れっきとした病気です。
IBSは医学的に認められた病気
- WHO(世界保健機関)認定:IBSは国際疾病分類(ICD-11)に登録されている
- 診断基準がある:ローマ基準IV(医学的な診断基準)
- 治療法がある:薬物療法、心理療法、食事療法
なぜ「気の持ちよう」と誤解されるのか
- 検査で異常が見つからない:内視鏡検査や血液検査では異常がない
- ストレスで悪化する:ストレスが症状のトリガーになる
- 見た目では分からない:外見からは病気だと分からない
正しい理解
IBSは、「気の持ちよう」ではなく、「脳と腸の問題」です。メンタルケアが必要なのは、「メンタルが弱いから」ではなく、「脳腸相関の乱れを整えるため」です。心理療法は、IBSの医学的に証明された治療法の1つです。
🧩 認知行動療法(CBT)の具体的な方法
認知行動療法(CBT)とは
認知行動療法(Cognitive Behavioral Therapy, CBT)は、考え方(認知)と行動を変えることで、症状を改善する心理療法です。IBSに対するCBTの効果は、科学的に証明されています。
IBSにおけるCBTの効果
- 症状の軽減(腹痛、下痢、便秘)
- 不安の軽減
- QOL(生活の質)の向上
- 薬の効果を高める
CBTの基本ステップ
ステップ1:認知の歪みに気づく
IBSの人は、以下のような認知の歪みを持っていることが多いです。
- 破局的思考:「お腹が痛くなったら、もう終わりだ」
- 過度の一般化:「いつもお腹が痛くなる」
- 白黒思考:「完璧に症状がなくならないとダメだ」
- 予期不安:「またお腹が痛くなるかもしれない」
ステップ2:認知の歪みを修正する
認知の歪みに気づいたら、現実的な考え方に修正します。
- 「お腹が痛くなったら、もう終わりだ」→「お腹が痛くなっても、トイレに行けば大丈夫」
- 「いつもお腹が痛くなる」→「症状が出ない日もある」
- 「完璧に症状がなくならないとダメだ」→「症状が軽くなるだけでも進歩だ」
- 「またお腹が痛くなるかもしれない」→「痛くならないかもしれない。痛くなっても対処できる」
ステップ3:行動を変える
認知を修正したら、行動を変えることで、症状を改善します。
- 回避行動をやめる:外出を避けるのではなく、緊急キットを持って外出する
- 段階的暴露:少しずつ不安な状況に慣れる(電車に1駅だけ乗る→2駅→3駅)
- リラクゼーション:深呼吸、瞑想、ヨガ
CBTの実践例
シチュエーション:「明日、大事な会議がある。お腹が痛くなったらどうしよう」
認知の歪み:破局的思考、予期不安
修正後の認知:「お腹が痛くなっても、トイレに行けばいい。前にも何度か乗り越えた」
行動:緊急キットを準備、深呼吸、早めに出発、会議前にトイレに行く
🧘 マインドフルネス・瞑想の効果
マインドフルネスとは
マインドフルネスは、「今、この瞬間に意識を向ける」練習です。過去の後悔や未来の不安ではなく、「今」に集中することで、ストレスを軽減します。
IBSに対するマインドフルネスの効果
- 症状の軽減:腹痛、下痢、便秘が改善
- ストレスの軽減:副交感神経が優位になる
- 予期不安の軽減:「またお腹が痛くなるかも」という不安が減る
- QOLの向上:日常生活の質が上がる
マインドフルネス瞑想の実践方法
基本の瞑想(5分)
- 静かな場所で、楽な姿勢で座る
- 目を閉じる(または半目)
- 呼吸に意識を向ける(鼻から吸って、口から吐く)
- 雑念が浮かんだら、「雑念だな」と気づいて、また呼吸に戻る
- 5分間続ける
ボディスキャン瞑想(10分)
体の各部位に意識を向けることで、体の緊張をほぐします。
- 仰向けに寝る
- 足先から順に意識を向ける(足先→ふくらはぎ→太もも→お腹→胸→腕→頭)
- 各部位で「緊張しているな」「痛いな」と気づく
- 呼吸を送るイメージで、緊張をほぐす
日常のマインドフルネス
- 食事:一口一口、味わいながら食べる
- 歩行:足の裏の感覚に意識を向けながら歩く
- シャワー:お湯の温度、体に触れる感覚に集中
マインドフルネスアプリ
- Calm:瞑想、睡眠、リラクゼーション
- Headspace:初心者向け、ガイド付き瞑想
- Meditopia:日本語対応、IBS向けプログラムあり
💬 カウンセリングを受けるべきタイミング
こんな時はカウンセリングを検討
- 日常生活に支障がある:仕事、学校、外出ができない
- 不安が強い:「またお腹が痛くなるかも」という不安が常にある
- 抑うつ状態:気分が落ち込む、何もする気が起きない
- 社会的孤立:人と会うのを避ける、引きこもる
- 薬だけでは改善しない:薬を飲んでも症状が改善しない
どこで受けられるか
- 心療内科・精神科:医師によるカウンセリング、薬物療法と併用
- 臨床心理士・公認心理師:CBT、マインドフルネスなどの専門的な心理療法
- カウンセリングルーム:民間のカウンセリング機関
- オンラインカウンセリング:自宅から受けられる
カウンセリングのメリット
- 専門家のサポート:1人で悩まず、専門家と一緒に対処法を考える
- 認知の歪みを修正:CBTで考え方を変える
- ストレス管理:マインドフルネス、リラクゼーション
- 安心感:「理解してくれる人がいる」という安心
🌸 日常でできるメンタルケア
1. 深呼吸(4-7-8呼吸法)
不安や緊張を感じた時、深呼吸をすることで、副交感神経が優位になり、リラックスできます。
- 4秒かけて鼻から息を吸う
- 7秒間息を止める
- 8秒かけて口から息を吐く
- これを3〜5回繰り返す
2. 感情を書き出す(ジャーナリング)
1日の終わりに、その日の出来事や感情を書き出すことで、ストレスを軽減できます。
- 今日起こったこと
- どんな感情を感じたか
- 症状はどうだったか
- 良かったこと(1つでも)
3. 適度な運動
運動は、セロトニンの分泌を促し、ストレスを軽減します。ウォーキング、ヨガ、軽いジョギングがおすすめです。
4. 質の良い睡眠
7〜8時間の睡眠は、ストレス軽減とIBS改善に不可欠です。寝る前のスマホを避け、リラックスタイムを作りましょう。
5. 趣味・楽しみを持つ
趣味や楽しみを持つことで、IBSのことを忘れる時間を作れます。読書、音楽、映画、散歩など、自分が楽しめることを見つけましょう。
まとめ
IBSは「病は気から」ではありません。IBSは、脳と腸の双方向のコミュニケーション(脳腸相関)が乱れることで起こる、れっきとした病気です。メンタルケアが必要なのは、「メンタルが弱いから」ではなく、「脳腸相関の乱れを整えるため」です。
認知行動療法(CBT)は、考え方(認知)と行動を変えることで、症状を改善します。マインドフルネス・瞑想は、「今、この瞬間」に意識を向けることで、ストレスを軽減します。カウンセリングは、専門家と一緒に対処法を考える場です。
日常でできるメンタルケア(深呼吸、ジャーナリング、運動、睡眠、趣味)を取り入れながら、必要に応じて専門家のサポートを受けることで、QOL(生活の質)は大きく向上します。
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